
疥癬症
疥癬はヒゼンダニ類というダニ(顕微鏡で見なくては見えないダニです)が
皮膚に寄生することで起こる皮膚病のことをいい、
どうぶつに激しいかゆみをもたらします。
【原因】
疥癬の原因となるヒゼンダニ類は、穿孔(センコウ)ヒゼンダニという
ダニが寄生することでおこります。
主に、感染しているどうぶつがやその他のどうぶつとの接触で感染します。
ヒトにも感染するので注意が必要です。
【症状】
全身に感染しますが主に顔や耳、肢に皮膚炎をおこし、
脱毛と激しいかゆみがみられます。そのため、どうぶつは爪で病変部を
引っかき、出血したり化膿したりしてしまうことがあります。
【治療】
ダニ駆除効果のある薬を投与します。
駆除剤には注射や内用薬などの方法があります。
ダニ駆除剤はダニの卵には効果がなく、ダニの卵が孵化するとともに
再度ダニが増えてしまうこともあります。
したがって通常、 注射は1週間に1 回接種で4~5回(状態による)
注射します。
内用薬(駆除用)は1週間に2回投薬、4~6週間続けます。
ひどい場合には注射と内用薬を併用します。
多頭飼いの場合、みんな感染している可能性が高いため一緒に治療を
行ないます。
【予防】
ヒゼンダニに感染しているどうぶつとの接触を避けることが
予防となります。